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500万円で事業買収?M&A案件の上手な探し方【M&A案件】

500万円

M&A案件と言えば小さく見積もっても1億円が相場というのが従来の認識でした。一個人で億というお金を出せる人はそういないのでM&Aとは企業同士の売買市場でしかなかったのです。ところが最近は500万円という破格のM&Aも登場しています、これはどうしてでしょう?

1)M&A案件!500万の背後にある日本経済の危機

どうしてM&A案件に破格の500万円の案件が出てきたのでしょうか?

その大きな理由は、日本の中小企業の1/3にあたる127万社もの企業が後継者不足や経営者の高齢化によって2020年を境に廃業するからです。どんな小さな会社でも、潰す位なら誰かに継いでもらいたいのが人情なので、127万社の中の多くの会社が価格を下げて譲渡しています。

そのような情報の一部が、ネットでも散見できてM&A案件500万という破格の案件になっているわけです。しかし、買い手には有利な条件でも、実際には日本社会の危機の裏返しなのです。

個人が会社を買う時代の到来か?

500万円で会社が買えるなら、それは個人でも会社買収に手が届く時代になったという事でもあります。

実際、日本社会を見てみれば日本の中小企業が経営者不足に喘ぐ一方で、大企業以外では会社員の給料は低下していく一方です。ここに円高や定年後の40年とも言われるセカンドライフを加えると老後に下流に落ちない為の収入が必要になっています。

その、老後不安解消の一つの方法として定年退職後には、事業買収して経営者になり年金以外の収益を確保するのも1つの選択肢なのです。しかし、どんな事でも表と裏があるのが社会、500万の破格の案件と言っても簡単に飛びつくのは考えものです。

※参考サイト:朝日新聞デジタル

2)M&A、500万の案件の落とし穴とは?

ビジネスマン デスク

では、M&A500万案件の落とし穴には、どんなものがあるのでしょうか?

ここでは、実際に500万円の案件を購入した時に起こりうるリスクとはどんなものがあるのか、会社としてのリスクと買収する個人のリスクに分けて紹介します。

【1】会社としてのリスク

500万円以下で買える会社には、以下のようなリスクが考えられます。

  1. 売上がそもそも少なく利益も小さいので老後資金の足しにならない
  2. 買収後に、隠れ債務が発覚し大赤字になった
  3. 従業員が辞めてしまい、会社を切り回す事が出来なくなった。
  4. 流行が過ぎて売上が激減し経営が続けられない

500万円以下で買える会社は、小規模な店舗が多く利益も細々としたものが多くなります。同時に、従業員も少なく経営者との関係が強い傾向があるので、新しい経営者に馴染めず反発から辞めるリスクがあります。

流行が過ぎるというのは飲食店に多いことですが、一時期の流行りモノ食品の人気が下火になり、売上を取り戻せなくなり閉店に追い込まれます。一番のリスクは、元の経営者が負債を隠して経営を引き継いだ結果に起きる、隠れ債務の問題です。

【2】会社としてのリスクの対処方法

会社としてのリスクに対処するにはどうすればいいのでしょうか?500万以下の物件を買う時に一番大事なのは、書面だけではなく自ら物件を訪れて確かめる事です。

経営者や従業員に会って話を聞いてみる必要もありますし、帳簿の部類も全て見せてもらわないといけません。もちろん、会社を買うかどうかも分からない一見の買収希望者に、何でも包み隠す事なく話すのは期待薄なので何度も通うのが必須です。

会社を引き継ぐにししても、すぐに引き継ぐのではなく期限を区切って旧オーナーに残ってもらい仕事を手伝いながら引き継ぐ方法もあります。資金に余裕があるなら、税理士やM&A仲介業者に、経営、財務、法務のデューデリジェンスを実行してもらい会社に深刻なトラブルがないかを調査します。

【3】購入者の問題

購入者の問題としては以下のようなものが考えられます。

  1. 経営能力がなく経営が上手くいかなくなった
  2. 事業を大きくしたいが個人予算に乏しく追加投資できない

500万円で会社を買えると言っても、500万円する会社を探せばいいというのではありません。500万円支払って買う価値がある会社を探すというのが一番重要です。

世の中には500万円の会社を買う事が目的になり、会社を維持し拡大していく視点が欠けた人は案外多いのです。そうなると、経営能力が追い付かずに事業が傾いたり、いざ事業を開始しようにも運転資金が足りずに出来ないという結果になります。

会社は買うよりも買った後の方がずっと難しいのです。

参考サイト:SPEEDM&A

3)M&A案件500万で買える会社はどんなもの?

ビジネスマン はてな

M&A案件500万と言っても内容は様々です。売上は3000万円で純利益は150万円なので、純利益の3年分ちょっとで500万円という考え方の価格もあります。逆に、売上は1億円もあり利益も1000万円あっても負債が9500万円あり負債を背負ってくれるなら500万円でいいよというケースもあります。

ただ、あくまでも500万円の会社のスケールで考えると、以下のような会社が500万円で買えます。

【1】売却価格500万円以下が多い業種

  • 飲食店
  • 調剤薬局・診療所
  • フランチャイズ
  • 製造業・印刷業
  • デイサービス・訪問介護
  • 個人タクシー
  • 塾予備校
  • WEBサイト・ECサイト
  • 理髪店・エステサロン
  • 空調・水道工事
  • 宿泊施設

以下のように、ラーメン屋、居酒屋等の飲食店の居抜き物件が一番多くなっています。また理髪店やエステ、診療所のようにオーナーの意欲減退が理由で廃業する専門職などもあります。

しかし、資格を持つ業種の場合、500万円以下だと元のオーナーが残る可能性はほとんどないと考えるべきです。資格が必要な業種は、新しく資格保持者を探すか、自分が持っていない限り、経営を引き継ぐのは難しいでしょう。

大きな宿泊施設なども、破格の500万円以下で売りに出る事がありますが、このような場合、大きな問題を抱えている事も多いので注意が必要です。

【2】会社の価値を見るには売上より純利益

会社を買収する時には、売上よりも利益を考えた方が推察しやすくなります。日本の法人売買では「資産-負債+営業権」でおおまかな金額を決めていくので、資産で負債を相殺して残る利益や負債から売却価格の目安を立てるのです。

例えば、A:資産が5000万円あって、借入金が4500万円で利益がゼロの会社だと、500万円が売却の目安になります。図式に登場してくる営業権は毎年の純利益×3年(または5年)を表しているので、利益が出ていないと加算する事が出来ないわけです。

逆にB:資産が5000万円で借入金が5000万円でプラスマイナスゼロで利益が150万円の会社でも、利益の3年分を営業権として500万円が売却価格になります。

この場合、どちらを買った方がいいかと言えば、利益が毎年150万円出ているB社がいい事になります。純利益で見た方が、売却会社の実際の状態を把握しやすくなるのです。

【3】目に見えない営業利益、役員報酬をどう考えるか?

目に見えない利益、役員報酬とは何でしょうか?

小さな会社の時、考えないといけないのは役員報酬の金額です。500万円以下の企業の場合には、オーナー経営者も労働力を提供している事が多く役員報酬が多すぎない限り、営業権の計算には含めない事が多いからです。

例えば、役員報酬が1500万円だった場合には、その中の1000万円は利益として計算する場合もあります。なんの利益も計上されていないからと言って本当に会社に利益が無いとは限らないのです。

参考サイト:SPEEDM&A

4)500万の会社は危ない?考えられる4つのリスク

一番を示すビジネスマン

M&A案件500万という破格の価格が多く出回るにつれて、誰でも500万円さえあれば、すぐにでも経営者になれるような言説が出回っています。しかし、事業買収するというのは買収するまでよりも、その後運営する方が何倍も大変であり、安易に手を出すべきではありません。

そこで、ここでは一般に流布されているM&A案件500万の虚実を考えます。

【1】会社の購入費用は500万円では足りない事もある

M&A案件500万と言っても、それは会社そのものの金額であって、売買する時にM&A仲介業者の手を借りると手数料によりさらに掛かります。どんなに格安と言ってもM&A仲介業者は最低でも売却価格2000万円以上の案件を扱い、成功報酬として500万円は取ります。

もし、ここで500万円の会社を買うとすると、500万円の会社を買うのに手数料込みで1000万円支払う事になってしまうのです。もっとも仲介業者を一切介さないなら額面通りという購入費用でも可能ですが、それではデューデリジェンスの問題で大きな不安が出てきます。

よほど、経理や法務、財務に詳しくない限り、複雑な会社の内実をちゃんと理解して買収するのは難しいので、誰も仲介しない会社買収はおススメできません。

【2】事業引継ぎ支援センターに過剰な期待は出来ない

民間のM&A仲介業者を頼まない場合に、公的な支援策として事業引継ぎ支援センターが引き合いに出されます。こちらは経済産業省の所管で、産業競争力強化法という根拠法に基づき2011年から運営されています。

事業引継ぎ支援センターには、売上高数千万円程度からの会社も含まれ、数百万円もあれば買える会社も沢山あると紹介されていますが実際には違います。そのような案件を掲載しているのは、愛媛県のような一部の支援センターのみで、47都道府県のほとんどの支援センターでは掲載していないようです。

実際には各地センターに相談者が足を運んで譲受け希望の旨(相談の背景や目的、予算、対象)を伝えてから、ひとつひとつ、検討するのが通常の流れです。

【3】後継者人材バンク制度はまだまだ試行錯誤中

事業引継ぎ支援センターは個人向けのサービスとして「後継者人材バンク」というサービスも2014年から始めています。こちらは後継者難に悩む小規模事業の者に起業志望の個人をマッチングする仕組みです。

なかなか良い制度ですが、実際にはかなりマッチングが難しいらしく、全国でも知られているのは静岡県のセンターで手掛けた商店街の乾物屋のケース位です。テレビ東京のガイアの夜明けでも取り上げられた事例ですが、事業引継ぎはかなり慎重で、後継者候補の女性が何年間か丁稚奉公しながら会社を引き継ぎます。

素晴らしい試みではありますが、成功例が続々出ているわけではないので、まだまだ試行錯誤中という所です。

【4】会社の無担保保証はそこまで浸透していない

銀行借り入れには、代表者の個人保証が必要とされる事がほとんどですが、個人起業を勧めるサイトでは、会社は無担保保証で買えリスクが少ないとありますが事実でしょうか?

確かに、「経営者保証に関するガイドライン」を設定する事で、経営者の個人保証を解除するケースも出現しています。それでも平成27年から28年の実績では、1,787,539件の新規契約の中で、個人保証を解除したのは、僅か12%に留まっているのです。

これを考えると、これから個人起業や事業承継をする上では、無担保保証は当たり前になるとは必ずしも言えません。個人が経営者として、廃業していく会社を引き継いでいく流れは、今後主流になっていくのは間違いないと思います。

しかし、個人が会社を経営していく上での環境が言われる程、整っているかというと、そこは慎重になった方がいいのです。

参考サイト:民間金融機関(※1)における「経営者保証に関するガイドライン」の活用実績(平成27年10月〜28年3月実績)

4)個人で500万以下の案件を探す方法

ビジネスマン タイピング

会社の売却案件については、その情報の多くを民間のM&A業者が把握している状況があります。

そして、それらの業者は最低報酬500万円などの縛りがあるので、それを下回る小さな会社についてはなかなか扱いません。小さな会社を探している場合には、これらの専門業者の情報は得られない事が多いのです。

そこで、この章では、個人が500万円以下の会社を探す際の方法について解説します。

【1】知人の紹介

古典的な方法ですが、人脈やツテは交渉を進める上で一番スムーズな方法です。

これが企業同士のM&Aでも、第三者を通じて知り合い同士で交渉を進めるのは、無用な警戒心がいらないので信頼も得やすいものですが個人では猶更です。会社のM&Aが上手く行かない最大の要因は、相手への不信感ですから、知人の紹介で小規模M&Aの話が進むのは、売り手の信頼を得ている事になります。

知人を通じてのM&Aは、この点で成功しやすいとも言えるでしょう。

【2】マッチングサイト

知人の紹介は、タイミングが非常に重要ですし、こちらが必要としている時に情報がもたらされるとは限りません。

そのような場合に重宝なのがマッチングサイトであり、代表的な以下の2つがあります。

TRANBI:株式会社アストラッドが運営していて、ユーザー数、31343名、累計M&A案件3188、累計マッチング13535件と業界最大です。特集などで個人も交渉可能なM&Aを30選紹介したり、500万円以下の小規模M&Aも扱っています。

それからマッチング機能ばかりでなく、有料ですが、専門家コースがありM&Aに必要な知見も得られるのがメリットです。

M&Aクラウド:掲載企業の現預金総額、3361億円、掲載企業のM&A総数が488件、希望の買い手に会える率84%等が記載された(株)M&Aクラウドが運営するマッチングサイトです。

売り手の企業は無料で、買い手の企業とのコンタクトが取れます。

Batonz:バトンズは、事業承継に特化したマッチングサイトで、売主と買主の間に承継アドバイザーが仲介で入る事で交渉をサポートします。

東証一部上場の日本M&Aセンターグループが運営し、登録ユーザー数は2万人、売主も買主も本人チェックを実施し、地方自治体とも提携しているので安心して利用できます。

マッチングサイトとしては、こちらの3つを調べて、500万円以下の格安物件を調べてみるのがいいかと思います。

参考サイト:TRANBI
参考サイト:M&Aクラウド
参考サイト:Batonz

【3】スモール案件を扱うM&A仲介会社

M&Aの世界は、長い間、企業同士の買収併合の世界であり、近年は中小企業のM&A事例が増えて来たとはいえ、それでも最低売却価格2000万円程度でした。しかし、つい最近は、個人で企業を買収しようと考える人も増えてきたので、発明は必要の母で500万円程度の少額案件にも力を入れるM&A仲介業者が出てきました。

少額案件は店舗や小規模事業が多く、手数料も取れないとして大手の仲介業者が扱わず、それらが「スモール案件」市場に流れてきています。

そんなスモール案件を扱うM&A仲介業者にも以下の二社があります。

株式会社ビザイン:

株式会社ビザインは、規模が小さく大手M&A仲介業者への依頼を断られた方に向けて、着手金30万円(原則)最低報酬150万円から設定しています。

これまでは、最低報酬500万円が相場だったので、ビザインでは最低報酬がぐっと引き下がっています。同時に小規模のM&A案件についても取り揃えています。

スモールM&A.com:

(株)ビズ・ミディエーションが運営しています。

特徴は、リーズナブルな料金体系で、中小企業・小規模事業者がサポートを利用しやすくする為に原則着手金なしで成功報酬150万で請け負っています。ただし、この料金に不動産鑑定、DDなどの費用は含まれないので注意です。

案件については、京都、兵庫、大阪、奈良、和歌山の関西圏が多くそれらの地域に住む方には利用しやすい会社です。

【4】事業引継ぎ支援センター

経済産業省が全国47田道府県に国が設置した公的な事業引継ぎ支援センターです。すでに上述した通り、登録しないとどんな事業が登録されているか分からないというネックはありますが、無料なので登録しておいて損はないでしょう。

5)M&A500万の案件に関するQ&A

Q&A

M&A案件500万について、ここまで解説してきましたが、ここからは上記で扱わなかった点についての疑問、質問について解答します。

【Q1】旧経営者が会社に貸し付けたお金が後に相続人により返還訴訟に発展したケースがあると聞きましたが、どんな事例ですか?

中小企業の場合、経営者が個人的に会社に資金を貸し付けているケースも少なくありません。このお金は、旧経営者の死後に貸付金債権として相続される性質ですが、事情を知らない相続人が貸付金の返還を求めて訴訟を起こす時があるのです。

会社を引き継ぐ上では、経営者の個人的な貸付金がないかどうかを確かめ、ある場合にはDESを実施して社長の貸付金を資本金に振り分けます。こちらの方法を負債の株式化、デットエクイティスワップと言い相続前に実施する事で、後で相続人に訴訟を引き起こされるようなトラブルを阻止できます。

参考サイト:k経営承継支援価値をつなぐ。想いをつなげる。
参考サイト:工藤公認会計士税理士事務所

【Q2】経営者の個人保証を解除できたケースは全体の12%とまだ少ないようですが、どんな要件が揃えば個人保証を解除してもらえますか?

金融機関が危惧するのは会社と経営者との関係の明確な区分・分離です。中小企業には、会社経営者と会社がくっついてしまっている事が多く、会社から経営者に貸付がなされ資金が流出する事を恐れるからです。

もう、ひとつは会社の体力が十分ではなく、経営者の資力を充てにする事になるのも個人保証を解除しにくくします。

そこで、個人保証を解除してもらうには、以下のポイントが必要です。

  • 事業用資産はすべて法人所有
  • 法人から役員への貸し付けが無い
  • 法人の収益力が十分にある
  • 財務諸表の提出に協力的

これらのポイントを勘案して金融機関は個人保証の解除を検討します。

上記ポイントを満たしていても、必ず個人保証が解除されるとは言えませんが可能性は高くなるでしょう。

参考サイト:k経営承継支援価値をつなぐ。想いをつなげる。

【Q3】資金調達を考えていますが、税理士には日本政策金融公庫を勧められました。日本政策金融公庫のメリットとは何ですか?

日本政策金融公庫のメリットは、

  1. 他の金融機関に比較して圧倒的に金利が低い
  2. 他の金融機関より審査が比較的に通りやすい
  3. 融資の相談がしやすく事業のアドバイスなどが受けられる
  4. 政策金融公庫の審査が通ると実績になる

等があります。

特に金利の安さは一般の金融機関でも100万円借り入れると10%以上にもなりますが政策金融公庫だと最低で※2%です。(※事業者によって金利は異なります。)逆にデメリットには、融資の審査が民間の金融機関よりも長い事や保証人が必要になる事があります。

参考サイト:資金調達プロ

6)この記事のまとめ

M&A案件500万についてをまとめていると以下のような事が言えます。

  • 127万社もの中小企業が廃業の危機を迎える中で事業承継によりセカンドライフの資金造成に充てるチャンスが産まれている
  • 500万円以下のM&A案件で買収できる会社のリスクは、利益が小さい、隠れ債務、従業員の大量辞職、流行が過ぎて売上現象等がある。
  • 500万円以下で買収できる会社には、飲食店、診療所、個人タクシー、空調水道工事、理髪店・エステサロン、塾予備校などがある。
  • 個人の会社買収は増えているものの、まだ市場として成熟しているとは言えない部分もあり、買収には慎重さが必要。
  • 個人で500万円以下のM&A案件を探す方法は、知人の紹介、マッチングサイトの活用、スモール案件を扱うM&A仲介業者などがある。

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