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M&Aの失敗事例3選!そこから学べることとは

ジェンガ

M&Aを行うにはリスクを伴います。日本の国情とは違って海外の企業を買収する場合、注意していかなければハイリスクとなってくるのです。今回の記事はM&Aの失敗事例を3つご紹介し、日本企業が犯した失敗を学ぼうという趣旨となります。

1)日本のM&A事情

国内の人口が今後も減少していくと予想される日本では、経済規模も小さくなっていくと予想できます。海外へ工場を建設し、拠点を海外に移していくという動きは加速していくでしょう。こうした中でM&Aを進めてシェアを拡大させたいと考えるのは、企業としては当然の選択肢です。

当然の選択肢ですが、M&Aを行うにはリスクを伴います。日本の国情とは違って海外の企業を買収する場合、注意していかなければハイリスクとなってくるのです。今回の記事はM&Aの失敗事例を3つご紹介し、日本企業が犯した失敗を学ぼうという趣旨となります。

日本には過ぎたことは水に流すという、長所でもあり短所でもある特徴がありますがビジネスにおいては短所になる可能性が極めて高いです。過去の失敗から学ばなければ成功はあり得ません。同じ失敗を繰り返すことになります。

日本企業がどのように失敗してしまったのか、代表的な例となる3つの企業例から探っていきましょう。

2)M&Aにはリスクがある

リスクを止める手

M&Aを進めていく上で、注意しなければならない点は買収先の企業の状態も重要ですが、海外の場合国情も重要度を増します。これについては下記で詳しくお話ししていくので、まずは注意点を抽出していきましょう。

【1】買収する企業の状態が重要

まずは買収する企業の状態確認が重要だとお話ししました。買収目的は定まっているが、買収する企業について詳しく調べないとM&Aを進められません。経営状況・簿外債務・市場シェアなど調べることは数多くあり、どれもおろそかにはできない項目です。

買収規模にもよりますが、多くの資金が投入されることになるのでこういった調査は念入りに行わなければ全て水の泡となってしまいます。

【2】国々によってビジネス形態が大きく異なる

日本と海外が同じだ、という感覚で進出していくことは大変危険です。日本人の感覚と海外では大きなずれがあり、日本で通用したことが海外で通用しないということも多くあります。

顕著なこととして、意思決定の遅さが挙げられます。ビジネスはスピードが大切です。海外の企業からすると、日本企業の意思決定は遅いのでビジネスチャンスを逃すことになります。日本では小田原評定のような会議が通用するかもしれませんが、海外では通用しないのです。

国情についても入念なリサーチが必要であり、政権が不安定・経済状況が悪いなど問題があればM&Aを進めることは難しくなります。

【3】日本企業の7割がM&Aに失敗している

日本の企業がM&Aをして、どのくらい成功し、どのくら失敗しているか知っていますか?成功割合は約3割となっています。野球の打率と同じですが、M&Aは巨額のお金が動くので3割の成功では、失敗が7割もあるので損失の方が多くなってしまうのです。

【4】リスクコントロールの重要性

失敗をしないために学ぶことも重要ですが、実施するM&Aにどのようなリスクがあるのか洗いだしていく必要があります。例えば中国の企業を買収しようとするとして、企業情報だけではなく国情・国民性・過去のデータなどから総合的に判断する必要があるでしょう。

他の国でも、入念な調査をしてリスクを把握してください。

3)M&A失敗事例1:ウォルマート

これは海外企業であるウォルマートの事例ですが、日本の西友と資本提携した事例であり、このM&Aは失敗に終わっているのでご紹介します。

西友は小売店を全国展開している企業であり、全国各地に店舗があるという状態です。

ウォルマートはアメリカの大手小売店であり、小売店の元祖と言ってもいい存在でしょう。

【1】ウォルマートによる西友との資本提携

西友は小売店業として全国展開していますが、業績不振に陥っていました。このことからウォルマートの資本提携を受け入れ、業績の改善を進めましたが改善できず業績は伸びませんでした。では失敗の原因はいったいどこにあったのでしょうか?

【2】国情などのリサーチ不足による売り上げ低迷

企業にはその企業が成功してきたという文化があり、他の企業でも成功するという過信がでてきます。失敗の原因を追究していくと、この『過信』が大きな原因です。アメリカで成功しているからと日本でも成功すると考えてしまったところがウォルマートの失敗と言えます。

成功体験への埋没ということです。その国の文化・風習・慣習など考慮せずにM&Aをして資本提携をしたツケは、巨額の追加投資となって跳ね返っています。

【3】追加投資による完全子会社化

業績が伸びず、結局追加投資して西友を完全子会社化していることからもリサーチ不足のツケは高かったと言えるでしょう。本来最初の段階で完全子会社化していれば投資金額を抑えられたのに、資金の逐次投入を行ったことで累計約2500億円もの費用がかかっています。

一番気を付けなければならない点は、赤字企業を立て直そうとする際その企業がどれだけ復活できるかという部分を見誤らないことです。

【4】再建への見通しが甘かった

こうして原因を探っていると、見通しの甘さが目立ちます。アメリカで成功したから他の国でも通用する、ある程度投資すれば元は取れるだろうという甘い考えがあったのでしょう。そもそもなぜ赤字になってしまったのか、ここの原因から目を背けてしまっては再建がおぼつきません。

4)M&A失敗事例② DeNA

次に国内M&A失敗事例としてDeNAをご紹介します。DeNAはスマートフォンゲームを軸に業績を伸ばしてきました。対して買収した企業はiemo(イエモ)という会社で、生活情報をまとめた情報サイトを運営している会社です。

【1】生活情報サイトを買収し多角化を狙う

Iemo(イエモ)を買収して、事業を多角化しようとしていたDeNAですが見通しの甘さが目立ちます。確かに新規事業として多角化するより、既存の企業を買収した方がコストは削減できますが果たして買収したiemo(イエモ)にそこまでの価値があったのでしょうか?

その後の流れを見ていくと、そこまで投資して買収する企業ではなかったと言えます。DeNA社内の戦略投資推進室から懸念も上がっていたとの情報もあり、経営判断が間違っていたと言えるでしょう。

【2】不安視されたサイトの信ぴょう性

情報には真実かガセネタか、その信ぴょう性が重要な部分です。このiemo(イエモ)が運営しているサイトには、著作権の侵害の可能性・盗用・記事の信ぴょう性が疑われるなどどうにも買収する価値が高いとは判断できない企業でしょう。

後に社長が買収の判断は間違っていなかったと会見して話していますが、こうした情報がある中で買収を進めた判断は間違っていたと言えます。

【3】不正が発覚しサイト閉鎖となる

その後どうなったかという経過ですが、買収から2年後に記事の信憑性・盗用などで10サイトが閉鎖という事態になっています。買収当時から懸念されていたことが露わになった形です。最初の段階で踏みとどまっていれば防げた失敗でしょう。

5)M&A失敗事例③ キリンホールディングス

次の事例として、飲料品メーカーとして知られているキリンホールディングスをご紹介します。キリンホールディングスは日本で知名度の高い飲料メーカーであり、海外への事業拡大を考えていました。買収した企業はブラジルのスキンカリオールという会社です。

【1】同業のブラジルビール大手買収

ブラジルにおけるビール大手であるスキンカリオールに注目したのは、高成長しているブラジル経済にあります。今後の成長も期待され、市場規模も大きくなっていくと予想できたからこそM&Aを実施したのでしょう。

その後も高成長を続けていれば間違いなく成功だったと言えますが、ブラジルの景気は期待とは逆に悪化していくのです。

【2】急激なブラジル景気低迷が起こる

予想に反してブラジルの景気は停滞し、停滞したということは売り上げも伸びずM&Aの意味がなかったということになります。損失を出してしまい、金額は1100億円に上りました。買収金額が約2000億円なので、巨額の資金が使われています。

【3】売却して見切りをつける

失敗には違いありませんが、キリンホールディングスはこの会社を売却することで損失を最小限にしているので見習うべきポイントです。資金を多く使っていると、いざ見切りをつけようにも未練が出てきます。

少しすれば景気は良くなる可能性がある、売り上げも回復するかもしれないという希望的観測に陥らなかったことからも勇気ある撤退だったと考えられるでしょう。

6)M&A失敗事例から学ぶポイント

指を差す ビジネスマン

失敗は成功の母であるという言葉がありますが、失敗から学ばなければ全てが無駄になってしまいます。失敗を無駄にしないためにも、学ぶポイントを把握して成功率を上げていくようにしてください。

【1】国情などのリサーチ不足による失敗

買収する企業をリサーチするのは当然として、国情や国民性も含めたリサーチをしていかなければM&Aの成功率は高くなりません。なぜM&Aが失敗に終わることが多いのかという理由ですが、上記のリサーチが不足しているためです。

もちろんキリンホールディングスの例のように、予測を立てて失敗するケースもあります。しかし予測はあくまでも予測であり、確実とは言えないのです。巨額の資金を投入して失敗していたのではダメージが大きくなるばかりでしょう。

【2】M&Aの目的があいまい

M&Aには明確な目的が必要です。これは何をするにも当てはまりますが、目的が定まっていなければ全てがあいまいになります。例えば、事業シェアを拡大したいのか、多角化していきたいのかでは目的が大きく違います。

M&Aを実施する際にはどのような目的を持って実施するのか、この部分を考えてから行いましょう。

【3】過剰な自信は危険

成功体験の埋没・経営者の過剰な自信は経営にとって命取りになる可能性が高いです。過去に上手くいったことでも、時代も刻々と変わっています。同じような事案があったとしても、それは同じようなであり同じではありません。

M&Aは失敗すると巨額の損失が出てしまう可能性も高く、社会的な信用も失う危険もあるということを十分考慮してください。

【4】買収先の業績不振

買収前に業績不振に陥っているのだとすれば、なぜ業績不振に陥っているのかをリサーチする必要があります。また、買収後業績不振になった場合、その国の経済状況という不確定要素だった場合仕方がありません。

業績不振の原因が買収した企業の経営にある場合は、すぐ対応しなければ手遅れになってしまいます。上記の過剰な自信の部分と重複するかもしれませんが、過去に成功したからとまた成功するとは限らないということです。

7)M&A失敗事例に関するQ&A

Q&A

ここまで失敗事例についてお話してきましたが、お話ししなかったこともあります。ここからはお話ししなかったことをお話ししていきますので参考にしてください。

【Q1】デューデリジェンスとは?

デューデリジェンスは、M&Aを進めていく際に必ず行われることです。売却側企業の財務状況・コンプライアンス状況などを調査することなので、重要な部分となります。失敗事例の中でもリサーチ不足は原因として多くあげられるため、M&Aを成功させる重要ポイントです。

【Q2】コンプライアンスって何?

例えばスポーツにはルールがあります。普段生活していても、法律は守らなければ罰則が適用されるでしょう。コンプライアンスとは、法令遵守ということです。就業規則・企業論理・社会規範などが遵守する対象となっています。

【Q3】投資対効果とは?

投資というからには、リターンがあるからこそ投資するのでありリターンがなければ投資しません。投資対効果とは、このリターンがどのくらいあるのかという部分についての結果です。長期間投資して、利益が望めるのなら投資対効果があったと言えます。

8)この記事のまとめ

M&Aにはリスクがつきものですが、リスクは何か行動する際必ずついてきます。海外企業の失敗・日本国内における失敗・海外企業への失敗という事例からM&Aを今後考えているなら、失敗から学ぶことで成功率は格段に上がるでしょう。

参考文献

M&A総合研究所
M&A総合研究所ポータル
M&Aマーケット
M&Aの説明書
産経ニュース
事業継承総合研究所

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